少し前の香港の旅です。
旅人にありがちなことでしょうけど、旅を長く続けていると最初に感じてくるほど世界にびっくりしたり感動したりが薄くなってくることがある。
ヨーロッパを旅していれば教会はもう行かなくてもいい、とかエジプトやメキシコなどではピラミッドはお腹いっぱいだとか。
もちろんいろんな景色などをみてもだんだん感動が薄れ始める。全く感動しないわけでもないしそれなりに感動はしたりはするが、イスラム系や南米系、東南アジア系はどこの国へいってもある程度同じような感じで、文化のパターンなども感じてきてしまう。
もちろんそうならずに旅を楽しめ続けている人もいるのも間違いないと思うものの、「慣れ」というものはそういゆうものだと思う。
世界一周ではじめていった街であったブエノスアイレス。
僕はその街で出会った旅人の先輩にある言葉をもらった。
”本当の旅の発見は新しい風景をみることではなく、新しい目をもつこと”
この言葉がマルセル・プルーストの言葉だと知るのは後々のこととはなりますが、旅の出始めの僕にはこのとき全てが新鮮で、楽しくてしょうがなくこの言葉の意味がわからなかった。
でも旅を3年以上つづけて、社会に戻っても今なお続けているいまは、言葉の意味はよく分かるし、どれだけそれがどれだけ難しいかもわかります。
なんでその話を香港の旅でもってくるかといいますと、旅人ならぴーんとくるかもしれません。
”深夜特急”
旅人のバイブル的な沢木耕太郎の本で、沢木耕太郎がバックパッカーとして最初に降り立った街が香港。
旅は大好きだけど、旅の刺激や感動が薄れてきていることもわかってきた僕は深夜特急で沢木耕太郎がいちばん刺激を感じたという香港にいくことにした。
東京の羽田空港から約4時間。
降り立った途端、おそろしい熱風と湿気。ここは完全に亜熱帯の気候だった。
まずは空港から市内の中心に向かうため、成田エクスプレスのようなものにのる。Airport Express Trabel Passというものを買うと香港の中心部と空港を行き来できる。片道と往復を選べますが、基本旅人であれば往復を買う形になると思います。また3日間MTR乗り放題ですので旅行であればこれ以上のものはないでしょう。
両替も今回いままで新生銀行の国際キャッシュカードでおろしていたものの、新生銀行が国際キャッシュカードサービスを止めて、新しいサービスGAICAを始めた。それをとりあえず申し込んでこの香港の旅で使ってみることにした。
使ってみた結果は、国際キャッシュカードと同じ感じで使えるし、ネット上で新生銀行のアカウントから使う分をチャージできるのでとても便利。口座にあるお金全てを持ち歩くわけでもないので防犯面も安心です。GAICAについては今度記事を書くつもり。
⇒失敗しない旅での貯金と手持ちのお金の管理のお話 世界一周後2020年版
さて話を香港に戻して、
泊まったホテルは
香港 ホステル(Hong Kong Hostel)
3/F, Block A, 47 Paterson Street, 香港, 香港
ここにレセプションがあり、ドミトリーや部屋によって他の場所に移動します。ただブッキングコムの写真とだいぶ違うような笑
そしてシャワーが3台あったのですが、1台以外は水シャワーでした。
そしてもう一つ基本的にCタイプのコンセントプラグをもっていれば大丈夫だったので、今回リサーチをするのを忘れた自分が悪いのですが、こことロンドンはめったに使わないタイプのコンセントプラグ。ただドミトリーにも変換プラグがあったので、なんとか充電ができてよかった。
さて、ホテルに荷物をおいて早速街歩きに。街を歩くと日本を感じるものや韓国チックなものなどたくさん見つかりました。なんか日本にいる気分になってくる笑
6月だったのですが、暑い暑い、歩いているとどんどん汗が溢れがしてきて止まらなくなります。まず最初に深夜特急で沢木耕太郎も泊まったといわれる重慶大厦へ。
とくにお腹も減っていなかったし、両替の必要もなかったので見て回っただけですが、昔よりは整えられているでしょうが、かなりカオスなのは間違いない感じでした。いろんな人種がいろんなものを売っていたり、食べていたりと面白い感じではありましたが、やはり観光地化はしています。
そして昼間から女人街と男人街へ。そこそこ人はいますが、まだやっていないお店などもたくさんあり、やっぱりここは夜来る場所なんだなと実感。
実は香港には友達が住んでいる。
オーストラリアのワーホリ時代にマンゴー農園で会ったディジーとその妹。ディジーが日本語が喋れたため仲良くなった。彼女が仕事のため夕方から待ち合わせになった。ちょうど彼女の韓国の友達も香港に来ているため、みんなで集まろうという話になったのだ。
基本旅中はホテルかカフェぐらいでしかWifiを繋がないスタイルの僕はなかなか連絡を取るのが大変で、すこし苦労はしたが無事合流!そして彼女らが予約してくれた火鍋のお店へ!
火鍋を食べながら僕はディジーとエマ(彼女の妹)以外にあったことがなかったので、自己紹介をかねてオーストラリア時代の話に花が咲いた。マンドー農園で出会った僕とディジーとその妹エマ。彼女らがマンゴー農園の次に行ったサンダルウッドの収穫で出会った、キャシーと韓国人のタイガー。(日本人以外は結構イングリッシュネームといわれる名前を自分につけて英語学校やワーホリで名乗る。欧米人に覚えてもらいやすいとか。だから本名は意外に知らない事が多い)
マンゴー農園の後はどこに行ったのかとか、あの時はなかなか稼げなかったとかサンダルウッドの刈り取りはすぐ終わったとか、一度香港へ帰ってまた来たとか。辛い火鍋のせいだけでなく熱く盛り上がれた。オーストラリアのワーホリ時代から6年くらい経ってるのかな?それでも変わらず話せたのは嬉しい限りだった。しかも火鍋はディジーのおごり!
「私が日本や韓国に行ったら全部おごってね」
といっていたけど、歓迎されてる感じが結構嬉しかった。
火鍋の後は夜の香港へ。
世界三大夜景の一つ香港の夜景はやっぱり素晴らしかった。まずは川沿いの夜景スポットへ!
ここが1番行きやすくて手軽に夜景が見れる尖沙咀プロムナード。8時にはライトショーが行われその時間は激込みです。
その後はディジーの案内でフェリーに乗り、川を渡り有名なヴィクトリア・ピークへ。
ディジーがウーバーでタクシーを呼んでくれてみんなで山頂へ。タクシーを降りてからも歩くし結構暗いので夜一人で行くのは少し怖いかも。
「キョンシーがでそう」
といったらディジーも韓国人の人も「キョンシー!!」といって通じたのが面白かった。同じくらいの世代なら通じる極東アジアネタなんだなぁと感じた。香港のドラマだけど。
登るにつれて見えてくる百万ドルの夜景はとてもすごかった!
「どんな人達がここらへんのビルに住んでいるのかなぁ、毎晩この夜景をみたいなぁ」
と僕が言ったら
「こんなところに住めるのはだいぶリッチな人たちだけよ~、私達も住んでみたいわ」
とエマが答えてくれた。
香港ってだけで結構リッチなイメージだけど、やはりどこでも思うこと感じることは同じなんだなぁと感じた。
その後は深夜に市内に戻ってきて解散。
仕事もあったのにみんな集まってくれて感謝。
やっぱり旅で得る最大の宝っていうのは出会いなんだと思う。
どこへいっても旅行は楽しいけど、楽しかった!素晴らしかった!で記憶の奥へいってしまう。けど出会いっていうのは奥へいってもその人と連絡を取る度に、SNSなどで近況をみる度に、蘇ってきて気分もその時へ行くことができる気がする。ショートの旅だとなかなか難しいですが、出会いはその旅の後も続くことになるかもしれないので、できるだけ大切に。